この一冊は、どんな漫画か
魔法を使えるのは女性だけと決まっているこの世界で、山で育った少年イチは、魔法を倒して奪い取る「獲物」として見ています。初任務の危機へ飛び込んだイチが、雷狐を背負い、満面の笑みで「魔男のイチだ!」と名乗る大ゴマ。この一枚でイチという少年が何者か伝わります。
この漫画でいちばん面白いのは、魔法との向き合い方がキャラクターごとにまるで違うところです。イチにとって魔法は狩るものですから、恐ろしい相手に出くわしても逃げるのではなく仕留めにいきます。魔女協会で組むことになるデスカラスも豪快な性格で、ひと目で誰がどういう人間か分かる形になっています。異形の魔法を描く絵も濃い黒と細かな装飾で埋められていて、大ゴマになったときの迫力につながっています。
一方で、1巻はイチが生まれた経緯と魔女協会に入るまでの話に大半が使われていて、この先どれだけ大きな冒険が待っているのかが見えないまま終わります。イチの冒険心はしっかり伝わってくるので、それがどこまで広がっていくのかを想像させる仕掛けが、1巻の段階でもう少しほしかったところです。
無料で読める1巻は、公認されたイチがデスカラス班の初任務に赴き、新たな魔法との戦いが始まったところで終わります。個性のはっきりしたキャラクターと、迫力のある魔法ファンタジーが好きな方に向いています。
この一冊、誰かに教える
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